第1回-能登の里山里海を未来へプロジェクト!《講座報告part.1》

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「語り合おう能登の里山里海の未来!海と山の恵みパーティー」開催!

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能登には、世界農業遺産-GIAHSに認定(2011年)されるほどに豊かな里山里海の

自然資源がありますが、一方でそれらの保全や担い手づくりなどには沢山の課題を抱えています。

 

本講座では、全4回の講座を通して、能登の里山里海の恵みを生業とする農林漁業者と、

地域の中小企業者を対象とした対話と学びの場をつくります。

関連する事業者との横のつながりを強化し、農林漁業が抱える課題を、

多業種の中小企業との出会いやマッチングによって解決することを目指していきます。

 

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さて、ついに始まりました!能登の里山里海を未来へプロジェクト!

先日、10月6日(金)に第1回目となる講座を開講しました◎

第1回目に来れなかった方、ぜひ予習の上、お越しくださいませ ^^

 

第1回の参加者さんは…

農家・加工業・小売業・飲食店・NPO・中小企業支援機関・広告代理店・ITサービス業・

食品スーパー・大学・まちづくり会社・JA・宿泊業など、多業種が勢ぞろい。

どちらかというと、中小企業者さんが多い回となりました。

 

当日は2名の講師をお招きし、

農林漁業と商工業が連携して取り組むプロジェクトの事例や、

講師の方が取り組む事業についてご紹介いただきました。

 

第1回の講座内容をダイジェストでご報告します!

写真を撮り忘れ、文字ばかりですがご了承くださいませ!!!汗

 

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<第1部>

まずは1人目の講師のご講演から!

 

■ 村田智 (むらた さとし)氏

JR東海→輸入車のディーラー→外資金融機関→GEUDA projectを経た後、

現在は、株式会社MONK 代表取締役、株式会社りんく 取締役を務める他、

金沢市ものづくり産業支援課相談員や金沢市商業振興課商業活性化アドバイザーを

はじめとする数々の役職を現任。

2017年2月に石川県農業青年グループ連絡協議会にて講演を行ったことから、

農業に携わるきっかけを得、金沢市初のワイナリー事業者への開業支援などを手がける。

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【日本国内における”食”のマーケット】 

~国内~

少子高齢化や、日本経済の縮小が懸念されている昨今ですが・・・実は。

 

 ・国内消費向け農林水産物:10.5兆円

         ↓

         加工・流通

         ↓

 ・飲食料の国内最終消費:76.3兆円

  (=最終的に国内消費者が払っている金額)

 

 つまり!国内にはまだまだ大きいマーケットがある!

 村田さん曰く。。。「マーケットは無尽蔵くらいあると考えてOK!」

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~外国~

そして、さらに主要国全体の飲食料の最終消費はというと・・・。

2009年:340兆円 ⇒ 2020年:680兆円 と、2倍になる見込み!

 

  だけど、「世界中ではまだまだ食料が足りていない。」

              ↓

「農業版コンストラクションマネジメントの需要が海外でもっと高まる」

 

※コンストラクションマネジメント(CM)

建設業で使われる用語。人員と資材は現地調達をし、

現場のマネジメントをする監督だけ自社のスタッフが行う手法。利益率が高い!

近年、大手・スーパーゼネコンがCM手法を取り入れている。

 

これが、将来的に農業にも同じことが起こると予想される。

つまり!皆さんが今持っている、1次~6次産業のノウハウ自体が、

これからは商品となる時代がやって来ると考えられます◎

 

村田氏「農業もソフトで稼ぐ時代がやって来る!!」

 

どうですか?これからの農業に少しワクワクしませんか?!

 

スクリーンショット 2017-10-19 18.45.02.png 

 

【農商工連携のピックアップ事例】

ご講演の中でいくつか事例紹介がありましたので、いくつかピックアップしてご紹介します!

 

①「農×商」

 作ることは出来ても、販売が不得手という農家さんから相談がありました。

 国産初のリゾット米を開発したけれど、「売り方が分からない」。

 そこで村田さんが実施した解決策とは。。。

 〈解決策〉

  ”ダイレクトマーケティング”で、リゾット米のサンプルを全国に配り、

  「試してみて、良ければFAXで注文してください。」という取り組みを行ない、

   徐々に広がっていったことで実績へとつながった!

 

②「農×人」

 今後の農業を考えていく上で必ず課題となるのは”人手”の問題ですよね。

 実は、農家にとって人手が必要な時期は、1年のうち春から7月くらいまでの一時となるため、

 人を通年で継続的に雇用できない、という課題があります。

 それを意外な方法で解決した方法とは。。。

 〈解決策〉

  スノーボーダ―を雇用した!

  夏は時間があって、冬の時期には山にこもる。

  冬はスノーボードに費やす分、夏のシーズンオフに出来るだけ稼いでおきたいという

  ニーズと農家の人手不足期がマッチングした事例です。

【農商工連携のノウハウって?】

まず、「成功マニュアルはない!」と村田さんは言い切ります。

なぜなら、「商売」は「課題解決」だから。

 

“課題”=”需要”のない商品を作っても、売れ残ってしまいますよね。

だからこそ、地域で何が必要とされているのか、

異業種間のコミュニケーションでお互いの課題と情報を開示共有し、

その課題を掴む必要があるのです。

 

“情報発信が出来ていない”

“小ロットだと商品化出来ない”

“産地直送で仕入れたい”

“アレルギー対応したい”

“生産効率をアップしたい”

“もっと高く売りたい”

 

そんな課題を抱えている事業者も多いはず。

 

例えば、

“青果の地産地消が出来ていない”という課題が、七尾・和倉温泉にもあります。

課題の要因は、安定供給と価格の面で不安があるから。

 

それらを解決出来る方法として、全国の事例を見てみると・・・

①スーパーの青果売り場を農家さん自身にプロデュースしてもらう

 →スーパーは全量買い取りとするが、市場から仕入れるよりも安く仕入れることが出来る。

 

②農業版バランシンググループ制度を整える

 →天候や災害の影響で、農業にはしばしば”不作”の年があります。

  そんな時、農家Aが不作の時には、農家Bが優先的に手助けをする。

 

といった仕組みがあります。

このような仕組みを地域内に整えていくことで、

和倉温泉の旅館が、地元の青果を取り扱うことが可能になるかもしれません。

 

このような議論や改革が、この講座において活発に行われることを期待しています!!

 

《第1回講座-Part.2の記事はコチラから!》

http://academy.misogigawa.com/blog/2017/10/1-part2.html

 

     
     

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